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更新状況

SNSもストーカー行為の規制対象になりました。

  SNS(フェイスブックやツイッターなど人と人をつなぐコミニュケーションのための通信サービス)とかブログへの書き込みによるメッセージを繰り返され、その挙句に襲撃されるという悲惨な被害が後を絶ちません。

 こうした中で今年5月、東京都小金井市で女子大生がが刃物を持った男に襲われる事件が起きました。男は、事件の前からツイッターなどで執拗に女子大生へのメッセージを繰り返していました。女子大生は、男からのメッセージを止めてもらいたいので、警察にも相談していました。しかし、当時のストカー規制法では、メッセージの内容が違法なものでない限り、警察としても取り締まることができませんでした。

 5月の女子大生襲撃事件の発生などをきっかけに、ストーカー規制法を改正する必要性が検討され、今年12月6日改正法が成立しました。改正されたストーカー規制法では、相手から拒まれているのにSNSやブログにメッセージを送信したり、書き込んだりすることを続ける行為が、規制の対象となる「つきまとい等」の中に追加されました。

 また、この度の28年改正では、ストーカー行為をした者に対する罰則が2倍に強化されました。具体的には、ストーカー行為をした者は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられ、被害者からの告訴がなくても起訴できることになりました。また、禁止命令に違反してストーカー行為をした者は2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処せられることになりました。

 拒否してもツイッターやブログの書き込みなどで執拗にメッセージを送られる場合は、改正法施行後は明らかなストーカー行為ですから、早めに最寄りの警察に相談し、取り締まってもらうことができるようになりました。ストーカー行為を繰り返す加害者に対し、「メッセージをこれ以上送り続けると、この人は警察へすぐ連絡するからヤバい。」と思わせることが、ストーカー行為を初期段階でやめさせ、深刻な被害を受けるのを避けるためには有効です。

  

 

旭合同法律事務所 三河事務所

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三河事務所

郵便番号
〒444-0864
住所
愛知県岡崎市明大寺町字池下15番地1(芦池交差点すぐ、愛教大付属岡崎中入口北角)
電話
0564-64-3490(代)
ファックス
0564-64-3491
営業時間
月曜日から金曜日は午前9時から午後5時まで
休日
土日祝日、年末年始
駐車場
2台分有り
交通
名鉄東岡崎駅より徒歩10分程度、JR岡崎駅よりバスで10分程度(芦池橋バス停下車)

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飲酒検知拒否罪

飲酒検知拒否罪

飲酒検知を拒否してその場から立ち去ったが、罪になるのだろうか、という相談がありました。

(道路交通法第67条3項)
車両等に乗車し、又は乗車しようとしている者が第六十五条第一項の規定に違反して車両等を運転するおそれがあると認められるときは、警察官は、次項の規定による措置に関し、その者が身体に保有しているアルコールの程度について調査するため、政令で定めるところにより、その者の呼気の検査をすることができる。

(道路交通法第118条の2)
第六十七条(危険防止の措置)第三項の規定による警察官の検査を拒み、又は妨げた者は、三月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

ということで、飲酒検知を拒否すると罪になります。

進むストーカー対策

ストーカーによる被害が後を絶ちません。根が深くなると被害者の生命や身体を害する重大な事件が起きています。このようなストーカー被害に歯止めをかけ根絶するため、警察における対応、国としての法整備の面で、年々ストーカー対策は進化しています。

警察庁は、ストーカーの違法行為を裏付けるのに役立てるため、被害者に高性能の監視カメラを貸与する取り組みを強化し、警察が玄関とかベランダに設置してくれます。
この監視カメラは、暗闇でも撮影できるため、夜間でもストーカーが室内を覗ったり、郵便物を取り出そうとするところを録画してくれる優れものです。平成28年度末までに全国で760セットが整備されるそうです。
 
警察は、帰宅させると危険が予測される被害者の避難先として、これまでの婦人相談所や民間シェルターのほか、新たに民間ホテルを無料で用意する取組みも始めています。

また、法律の整備という面からは、公明党がストーカー規制法の改正案を今年夏の参議院選挙後に召集される臨時国会に提出する方針だと報じられています。
改正案は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への書き込みを取り締まり対象に加えること、ストーカー行為罪を処罰するのに告訴が必要がないこととするなどとなっています。

このように、ストーカー対策は対応の面でも法整備の面でも年々進んでいます。ストーカーの気配を感じた時は、一人で抱え込まず、すぐに市区町村や警察に相談することが大切です。
加害者に対して「この人は、私のやっていることを警察へ相談している。この人の背後には警察が付いているから、うかつなことは出来ないな。」と思わせるだけで、ほとんどのストーカーは初期段階で解消します。こじれる前に芽を摘み取りましょう。

奈良少年刑務所にある「若草理容室」

奈良少年刑務所にある「若草理容室」

受刑者が「理容実習」に取り組む「若草理容室」は一般にも開放されており、520円〜1030円で顔そりや調髪などのサービスが受けられますよ。お近くの方、利用してみてはいかがですか?

@産経新聞

GPS発信器による動静捜査は違法かどうか。

 人工衛星からの電波を基に位置情報を特定し、現在地や目的地までの道順を案内してくれるカーナビは、今や車を運転するとき欠かせないものの一つになっています。このカーナビは、GPS(全地球測位システム)を利用して開発されたものです。

 警察でも、GPSの機能を利用した捜査が行われており、例えば多くの都道府県にまたがる広域窃盗団の動静を把握するため、犯人の車にGPS発信器を装着して今どこに居るかという位置情報を手に入れながら、犯人の車を追尾する方法が用いられています。

 裁判官による許可を得ないで行うGPS発信器による動静捜査は違法かどうかについて、学説は諸説あり一致していません。これまでの裁判例でも、正面からGPS捜査の違法性を判断したものはありませんでした。

 ところが、判例時報2288号によると、平成27年に大阪地裁で、広域窃盗団に所属する被告人Aに対する事件では「GPS発信器による動静捜査は、強制処分には当たらないから、違法とはいえず、この捜査によって得られた証拠は法廷で取り調べることができる。」と、GPS捜査が適法か違法かに関すし、裁判所による初めての決定がなされました(大阪地裁刑事9部平成27年1月27日決定)。
 その一方、同じ窃盗団に属する共犯者Bに対する事件では、「GPS発信器による動静捜査は、対象者のプライバシー等を侵害する強制捜査に当たるから、裁判官の許可令状を得ないで行った捜査は違法であり、この操作によって得られた証拠は法廷で取り調べることができない。」と、正反対の決定がなされました(大阪地裁刑事7部平成27年6月5日決定)。

 相反する2つの決定では、追尾対象者の車にGPS発信器を密かに取り付けて、その位置情報を把握する捜査が任意捜査の範囲と認められるか、それとも裁判官の許可令状を必要とする強制捜査に当たるかが、判断の分かれ目になっています。適法・違法いずれにしても裁判所による初めての決定ですから、今後の裁判例での判断が注目されます。

 

勾留理由開示にはメリットがあります。

 罪を犯して逮捕されると、そのほとんどの人は逮捕に続いて勾留され、身体の自由を奪われた状態が続きます。勾留は、起訴前の被疑者段階であれば、検察官の請求に基づいて裁判官が決定します。しかし、その中には被疑者の身柄を拘束しておく理由がないのに勾留されているケースもあります。

 理由もないのに身柄を拘束されている被疑者が、勾留から解放されて自宅に戻ることができる手続としては、勾留決定を不服とする準抗告を弁護人が申し立て、この申立てが認められれば勾留が取消され、被疑者は釈放されます。

 勾留決定に対する準抗告を申立てる弁護人は、被疑者がどのような理由で勾留されているのかを把握する必要があります。勾留状に記載されている勾留の理由は、刑事訴訟法の条文に書いてある表現だけですから具体的な理由までは分かりません。

 裁判官から公開の法廷で、勾留の理由を説明してもらう手続として、勾留理由開示というのがあります。憲法34条には、「何人も、正当な理由がなければ拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。」とあります。 ですから、被疑者・被告人にとって、この勾留理由開示の手続きは、憲法に基づく重要な権利です。

 では、実際の勾留理由開示は、どのように行われるのでしょうか。勾留されている被疑者・被告人本人とその弁護人は出席します。検察官は出席できますが、その義務まではありません。勾留の理由を説明する裁判官は、出席して裁判官席に着かなければ話になりません。この手続きは公開の法廷で行われますから、誰でも自由に傍聴することができます。

 さて、この手続きで裁判官から説明される勾留理由の中身ですが、ほとんどの場合は、「一件記録から、被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があります。また、被疑者が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由、逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があると認められます。」と言うだけです。これでは、何をもって罪証を隠滅すると疑うのか、何故に逃亡し又は逃亡すると疑うのか、何ら理由を開示していないに等しいのが実情です。
 これに対し、勾留理由開示手続の中で、被疑者・被告人とその弁護人は、それぞれ意見を述べることができますが、その時間は10分までとされています。

 このように見ていくと、勾留理由開示を請求しても、さほどの効果は期待できない、という感想をもつ人もあるかと思います。しかし、それでも弁護人としては、被疑者本人や家族に対して、勾留理由開示手続があることは説明すべきです。そして、被疑者やその家族が希望する限りは、この手続を請求すべきです。なぜならば、被疑者・被告人にとって勾留理由開示は、メリットがあってもデメリットがないからです。

 勾留理由開示手続には、次のようなメリットがあります。

1 準抗告を申し立てるときのヒントが得られることがある。

2 この手続で一件記録が裁判所へ提出されるため、捜査機関への牽制になることがある。

3 被疑者の意見陳述は裁判官の前での自由な発言ですから証拠としての値打ちが高まる。

4 その後の取調官から虚偽の自白調書を作られるのを防止できることに役立つことがある。

5 公開の法廷で、被疑者と家族などが相互に元気な姿を確かめることができる。

6 連日の身柄拘束状態から、一時的とはいえ、被疑者に自由な解放感を味わってもらえる。

                                 ― 以上です -

   
 

 

取り調べの可視化

 捜査の一つとして行われている被疑者の取り調べは、取調官と被疑者のみの密室で進められるため、無実の人が起訴されて裁判にかけられる冤罪を生む温床とも言われています。
 そのため、取り調べ状況を録音・録画しておくことによって、裁判で自白の信用性が問題になったとき客観的に判断できる資料とすることの重要性が叫ばれ、その実施が徐々に進んでいます。

検察庁では、裁判員裁判の対象となる事件や検察庁が独自に捜査する事件を中心に、被疑者取り調べの全過程を録音・録画する可視化が既に実施されています。

警察庁の取りまとめでも、裁判員裁判の対象事件で逮捕後の全ての取り調べ状況を可視化した件数の割合は、平成26年度が17・6%に過ぎなかったのに、平成27年度は全対象事件の48・6%と大幅に上昇しています。大きく前進したとはいえ、未だ半数に達していません。

衆議院では平成27年に可決されていますが継続審議となり、参議院で審議されている刑事司法改革関連法案が成立すれば、3年後には裁判員裁判の対象事件は、原則として逮捕後の取り調べ全過程を録音・録画によって可視化することが義務付けられます。

これによって、怒号や罠にはめるような取り調べが無くなり、透明性のある捜査によって冤罪の発生が一掃されることを期待したいものです。

おとり捜査の違法と適法の分岐点

本年3月3日、札幌地方裁判所は、警察のおとり捜査が違法であると判断し、拳銃所持事件で既に有罪が確定していた男性の再審開始を決定しました。

報道によりますと、元船員だったロシア人男性は、97年(平成9年)に船で小樽港に初来日した際、警察の協力者のパキスタン人から、拳銃と高級中古自動車の交換を持ちかけられました。その男性は、一旦帰国して再来日するとき父親の遺品だった拳銃を持って小樽港に入りましたが、拳銃所持の現行犯で逮捕されました。

起訴された男性の公判では、捜査を担当した元警部補が証言でおとり捜査を否定したことなどから、翌98年に懲役2年の実刑が言い渡されて確定し、男性は服役を済ませていました。

その後、元警部は覚せい剤使用などの容疑で逮捕・起訴されましたが、その中で「外国人に拳銃を持ち込ませるよう、協力者に指示していた。」と、おとり捜査を認める供述をしました。3月3日の札幌地裁決定は、この供述を再審開始に必要な新証拠であると認定し、「警察から指示された協力者が拳銃と車を交換すると誘惑したことが事件につながったものであり、犯罪を抑止すべき国家が銃器犯罪を作り出した。」と指摘し、違法なおとり捜査であると判断しました。

最高裁判所は平成16年7月12日の決定で、おとり捜査が適法とされるには少なくとも「1.直接の被害者がいない薬物犯罪などの捜査 2.通常の捜査方法だけでは犯罪の摘発が困難 3.機会があれば犯罪を行う意思があると疑われる者が対象」という3つの要件を満たしていることが必要であると、3基準を示しています。

今回の小樽港での拳銃所持事件で用いられたおとり捜査が違法であると判断された分岐点は、最高裁3基準のうち3番目の要件を満たしていないためです。

元々犯罪を行う意思のない者に働きかけて犯罪を行わせて検挙するという捜査は、違法なおとり捜査です。このように罠にはめて違法に集められた証拠は、裁判で使うことができません。

ストーカー被害者への弁護士による対応

平成25年にストーカー行為等の規制等に関する法律(ストーカー規制法)が改正されました。新ストーカー規制法によって、規制されるストーカーの範囲が拡大されました。

ところで、つきまとい等ストーカーの被害を受けて困っている人が弁護士に相談したとき、弁護士からどのような対応措置をとってもらえるのでしょうか。ストーカーにも色々の態様がありますから、それぞれの相談内容によって、弁護士がとる対応も違ってきますが、主な対応措置には、次のようなものがあります。

1.安全の確保に向けて
ストーカー被害を現に受けている被害者の多くは、速やかに身の安全を確保してもらいたいという、切実な状態にあります。
その場合、弁護士自身が被害者の安全を確保することはできません。ストーカーからの安全を支援する組織は警察ですから、弁護士は警察に対して支援を要請します。

具体的には、警察に電話して「ストーカー被害で支援が必要な○○○さんが署に行きますから、助けていただきたい。」と、事前の連絡をしておきます。
これによって、被害を受けている人が警察へ行ったとき、円滑に対応してもらえます。
被害を受けている人が一人で警察へ行くのが不安だとか、行く途中でストーカーに待ち伏せされる危険性があるなどの場合は、弁護士が一緒に警察署まで同行することもあります。

警察では、生活安全課が相談の窓口です。
警察は、防犯ブザーを貸してくれたり、一時避難の検討などの支援をしてくれます。
また、ストーカーに働きかけて警告を発してくれる場合もあります。
警察から警告を出してもらうためには、被害を申し出る必要があります。
そのため、ストーカーからのメールや着信履歴は消去しないで保存しておき、警察へ持参すれば証拠にもなり、被害状況の説明がスムーズに進みます。

2.ストーカーへの働きかけ
弁護士が被害者の代理人という立場で、ストーカーに対して書面や電話によって、ストーカー行為の中止を働きかけることもできます。
相手方のメールアドレスだけしか分からないときは、Eメールによることもあります。

書面で働きかけを行う場合は、ストーカー事案の特質から、インパクトが強い内容証明を避けて、配達された記録だけは残る特定記録便とか、もっと緩やかな方がいい場合は普通郵便によることもあります。
また、法律事務所の名前が印刷されている封筒を避け普通の白い封筒を使い、親展にします。
いずれの方法による場合でも、ストーカーをいたずらに刺激して紛争を拡大させないための配慮が必要ですから、伝える内容をできるだけ簡明にし、威圧的な表現を避けます。

3.示談交渉
弁護士がストーカーと直接会って、被害者のために慰謝料の額や今後の被害者への連絡とか接近の禁止、第三者への口外禁止などについて示談交渉を進めます。
交渉がまとまれば、示談書を作成し、示談金を授受します。
しかし、相手がストーカーですから、弁護士といえども、交渉のため面談する場所にも工夫が必要です。相手方が興奮して思わぬ行動に出るのを防ぐため、例えば弁護士会館の面談室とか、多くの人が出入りするホテルのラウンジなでを面談場所に指定する場合もあります。

4.法的な手続き
(1)民事訴訟
示談交渉がまとまらなかったとき、弁護士が被害者から委任を受けて、慰謝料請求などの訴え提起とか、調停の申し立てを行います。
その場合、相手方に被害者の居場所を知られたくないときは、法律事務所気付とする仮住所を記載して裁判所への申し立てを行うこともできます。また、民事記録非開示、開廷表や出廷カードの非開示措置を裁判所に申請すれば、記録閲覧等を制限してもらうことができます。

(2)刑事事件
弁護士は捜査機関ではないので、弁護士が刑事事件を捜査することはありません。
弁護士としては、被害者の依頼を受けて被害届、告訴状を作成し提出します。その後、警察や検察庁に被害者が出頭する際に同行して被害者の不安を和らげ、安心して被害状況を供述できるようにし、関連する証拠の提出などを支援します。

時効が撤廃された罪について撤廃後に旧法時代の時効が成立する事件の犯人を逮捕したり起訴することはゆるされるのしょうか。

平成22年の刑事訴訟法改正で、殺人罪など重大犯罪の公訴時効が撤廃されました。

この改正前の旧法では、殺人罪などの公訴時効は15年と定められていました。

日本憲法は、「実行の時に適法であった行為については刑事上の責任を問われない。」(39条)と、刑罰不遡及の基本原則を定めています。

平成9年4月に三重県内で発生した強盗殺人事件では、発生から16年後の平成25年に犯人(男)が逮捕、起訴されました。本件は、法改正がなければ時効が成立していた事件の被告人が起訴された、初めてのケースです。

弁護側は、「法改正前の犯罪であるから、時効成立を認めるべきである。」と主張し、上告していました。

平成27年12月3日、最高裁判所第1小法廷は、「公訴時効の撤廃を本件に適用することは、実行時に違法でない行為を後から処罰することを禁じた憲法に違反しない。」との判断を示し、被告人の上告を棄却しました。

もっとも、平成22年の法改正の時点で旧法時代に公訴時効が成立していた事件については、刑事責任を問われることはありません。

再審開始決定と刑の執行停止

平成7年に大阪の東住吉女児焼死事件で逮捕され無期懲役が確定し服役していた母親(51)と内縁の夫(49)について、大阪高裁第4刑事部は、平成27年10月23日、再審開始決定と刑の執行停止決定を出しました。
 
検察側は執行停止に対する異議を申し立てましたが、大阪高裁第3刑事部がこれを退けたため、10月26日、母親ら両名は刑の執行が停止されて、逮捕以来20年ぶりに釈放されました。

刑事事件の裁判では再審開始決定と、刑の執行停止とは連動している訳ではありません。そのため、再審開始が認められても刑の執行はそのまま継続されます。

今回、大阪高裁は「無罪の可能性が高くなっており、刑の執行を今後も続けるのは正義に反する。」との判断を示し、刑の執行停止を決定しました。

懲役・禁固・拘留といった自由刑は、刑の言渡しを受けた者に次の事由があるとき、検察官の指揮によって刑の執行が停止されます。
(1)心神喪失の状態にあるとき。
(2)刑の執行によって著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできないおそれがあるとき。
(3)年齢が70歳以上であるとき。
(4)受胎後150日以上であるとき。
(5)出産後60日を経過しないとき。
(6)刑の執行によって快復することのできない不利益を生ずるおそれがあるとき。
(7)祖父母又は父母が年齢70歳以上又は重病若しくは不具で、他にこれを保護する親族がないとき。
(8)子又は孫が幼年で、他にこれを保護する親族がないとき。
(9)その他重大な事由があるとき。

今回の大阪高裁の決定は、(9)に当てはまると裁判所が職権で判断したものと思われます。この決定に基づいて検察官は、両名が服役していた和歌山と大分の刑務所に刑の執行を停止する指揮をし、即日二人が釈放されました。

逃げ得を許さない代理処罰

死亡を伴う交通事故や通り魔殺人などの重大な事件に巻き込まれる被害に遭っても、犯人が分からないまま終わる場合があります。また、犯人が分かっても、外国に逃げてしまったときは、日本の捜査権や裁判権が及ばないため処罰されず、被害者や遺族にとって無念この上ない場合もあります。このようなとき、逃げ得を許さないための制度として、「犯罪人引渡し」と「代理処罰」があります。

そのうちの「犯罪人引渡し」は、犯罪人引渡し条約に基づいて行われます。しかし、日本とこの条約を締結しているのは、アメリカと韓国だけですから、どの国に対しても犯人の引渡しを要請するという訳にはいきません。もっとも、条約を締結していない国でも、外交交渉によって相互に合意が得られれば、個々の事件ごとに犯罪人の身柄拘束と引渡しが行われる例もあります。

外国人による凶悪犯罪は毎年のように発生しています。その犯人が外国に逃げ込んでしまうと、日本の捜査権は及びません。ブラジルなど一部の国では、憲法で自国民を外国に引き渡すことを禁止している国もあります。そのような場合でも、相手国の法令に基づいて犯人の処罰を実現する制度が「代理処罰」です。正式には国外犯処罰といわれています。

代理処罰は、A国で犯罪を犯した犯人が母国Bまたは第三国Cへ逃げ込んだため、A国の捜査権が及ばない場合に、A国政府から、犯人が逃げ込んでいるB国あるいはC国に対し、捜査及び裁判を行うことを要請する制度です。日本でも2000年代になってからは、逃げ得を許さないため代理処罰を要請するケースが少しずつですが、積み重ねられています。

代理処罰は、一見すると重宝な制度のように見えますが、次のような問題点が指摘されています。
① 捜査書類の翻訳その他の手続が煩雑です。そのため、日本では死亡を伴う重大事件などにしか利用されていません。
② 犯人を起訴するかどうか。裁判でどのような量刑にするか。これらの判断は裁判を行う現地B国またはC国の法令に基づいて決められま  す。そのため、被害者が発生したA国の感覚に合わない刑罰が適用されることもあります。
③ 裁判が相手国で行われるため、被害者や遺族が傍聴するには経済的にも時間的にも大きな負担がかかります。

最近の例では、2005年10月に静岡県湖西市で2歳の女児を死亡させる交通事故を起こした後、母国のブラジルに逃げ帰っていた犯人について、日本政府が代理処罰を要請しました、この要請をうけてブラジルで犯人が起訴され、現地の裁判所は先の1審に続いて2015年9月、2審も被告人に懲役2年2月の判決を言い渡しています。

愛知県で自動車盗の情報提供者に報奨金

中日新聞の報道によりますと、平成27年10月1日から28年3月31日までの半年間、自動車盗の犯人摘発につながる有力情報を、110番通報などで提供した人に1万円の報奨金を支払う制度が実施されます。

愛知県は、自動車盗の被害件数が全国ワーストという不名誉な常連県です。全国で初めて自動車盗での報奨金制度を導入し、「多くの住民に地域の目になってもらいたい」という愛知県警の働きかけで導入が決まりました。

匿名での通報者、警察職員、犯人の共犯者などは対象外とされています。

「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士保険」登場

「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士保険」登場

電車などで痴漢に間違われた時に弁護士にすぐに助けを求めることができる弁護士保険が発売されるそうです。
事前に携帯電話やスマートフォンに利用画面を登録しておくと、緊急時にボタンを押すだけで対応可能な弁護士と連絡がとれるとのこと。

@日刊工業新聞より

令状のないGPS捜査は違法

報道によりますと、車のナンバープレートを盗むなどの広域窃盗事件で、警察が裁判官から令状を得ないで窃盗グループの使う車にGPS端末を取り付け、追跡するなどした捜査の違法性が争われた事件の判決が、本日(7月10日)大阪地裁でありました。

この事件の公判では、6月5日、裁判所が「許可令状を得ないで対象車両にGPS端末を取り付けた警察の捜査は、プライバシーを侵害する違法捜査」であると判断し、GPS捜査に関連する証拠を採用しない決定をしていました。
 
判決では、それ以外の採用した証拠によって、起訴された事件のすべてを有罪と認定し、被告人に実刑を言い渡しました。
 
GPS情報を犯罪捜査に使用する場合について刑事訴訟法に明文の規定がありません。携帯電話のGPS情報を犯罪捜査に使うには令状が必要であるとの運用がなされています。令状なしで車にGPSを取り付け、その情報を使った捜査が違法であるとの司法判断は、本件が初めてのようです

自転車にも安全運転講習義務がスタートしました。

警察庁の発表によりますと、2014年の1年間に、自転車による交通事故が全国で12万1000件発生しています。

2015年6月1日から施行される改正道路交通法では、14項目の危険な運転によって交通事故を起こし、3年間に2回以上検挙された自転車乗りには、自転車安全運転講習を受けることが義務付けられます。

講習は3時間が予定されています。この受講義務に背いた者は、5万円以下の罰金に処せられます。

改正道交法で指定された14項目の危険行為は、次のとおりです。
① 信号無視
② 通行禁止区域無視
③ 歩道で歩行者への注意を怠った走行
④ 通行区分違反
⑤ 路側帯で歩行者の通行を妨げる走行
⑥ 遮断機が閉まっている踏切への立ち入り
⑦ 信号のない交差点での優先車両に対する進行妨害
⑧ 交差点での右折方法違反
⑨ 環状交差点での進行方法違反
⑩ 一時停止違反
⑪ 歩道での通行区分違反
⑫ ブレーキの付いていない自転車などの運転
⑬ 飲酒運転
⑭ 安全運転義務違反(携帯電話を使用しながら運転等)

排気ガスを出さず、環境に優しい乗り物として人気の高い自転車です。運転免許も必要ないので誰でも運転できます。それだけに自転車に乗る人は、ルールとマナーを守り、快適でスマートな自転車愛好者を目指しましょう。

非常上告はどのような制度?

報道によりますと、平成27年6月8日、最高裁判所第2小法廷は検事総長からの非常上告を受け、既に確定していた道路交通法違反の略式命令を破棄し、無罪の判決を言い渡しました。

刑事裁判の判決や略式命令が確定すると、再審など特別の場合でなければ変更されることはありません。しかし、検事総長は、判決が確定した後、その事件の裁判が法令に違反していることを発見したときは、最高裁判所に非常上告をすることができます(刑事訴訟法454条。

今回の事件は、車両通行帯違反で検挙された男性が罰金6000円の略式命令を受け確定していました。ところが、その後の調査で検挙された場所は車両通行帯n指定がなされていない道路あったことが分かり、先の略式命令の法令違反が発見されました。

非常上告が認められ、無罪の判決が言い渡されましたから、男性には罰金が返還されます。基本をおろそかにした警察官の取り締まりの法令違反に、略式命令を請求した検察官も、命令を発した裁判官も気付かなかった点こそが問題です。

大阪地裁・弁護人への手紙押収は違法

大阪地裁・弁護人への手紙押収は違法

男性は、別の男と共謀して大阪府内のパチンコ店で従業員に刃物を突きつけ、金庫から約1千万円を奪ったなどとして起訴された。捜査段階では認めたが、一審の公判が始まった後に起訴内容を否認したという。

その後、大阪地検は、大阪拘置所の単独室を捜索し、男性が弁護人に出すことにしていた手紙や弁護人が被告人質問の内容を書いて差し入れたメモなど約40点を押収した。

そこで、大阪地検が拘置所の独居房を捜索し、弁護人への手紙を押収したのは刑事訴訟法上の秘密交通権の侵害にあたるとして、国に損害賠償を求めた。

大阪地裁は、違法な捜索だったと認定し、国に計110万円の賠償を命じました。

弁護人への手紙を押収するとはとんでもない行為です。違法性が認められて本当に良かったです。

@朝日新聞

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